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「さくら」通信

苫小牧市議会議員桜井忠のブログ

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2017.6議会一般質問−1

1.文化行政
⑴.建てかえ事業による文化的財産の保護について
 通告に従って質問いたします。第1点目は建てかえ事業による文化的財産の保護についてお聞きしますが、まずは一般論として市内にある文化的財産について、これを守っていかなければならない、それは我々議会人として、そして理事者も行政マンも当然の責務だと思いますが、理事者はどのように考えているのか、文化的財産の保護につきまして認識をお聞きいたします。

 書道界は戦前の日下部鳴鶴、比田井天来と続いてきましたが、戦後それをそのまま受け継いだ古典派を代表する書家が桑原翠邦先生。これは中国の碑文などを手本に臨書を基本としますから、どうしても漢文、漢字中心になります。これに対して漢字と仮名が混じった日本語的な調和体の近代詩文を主張し、完成させたのが金子鴎亭先生。偶々ですが金子先生は松前、桑原先生は帯広で1906年に生まれ、同時に国鉄に勤務した同期生です。巨星二人が北海道の方ということは誇らしいことです。
 さらに、芸術性を求め字なのか画なのかという前衛書道を極めた宇野雪村先生。また日本独自の仮名、これは女流書家が多いのですが、熊谷恒子先生や町春草先生がおられます。たいへん大雑把な分類ですが、例えば古典派であっても青山杉雨先生のように桑原先生とは別な流れの方もおります。
 苫小牧では東中の校長室に金子先生の筆による書があります。また苫小牧東高校の校門は桑原先生の揮毫ですが、木材に書いたものなのですでに朽ち果てています。
 そこで市民会館の門柱に掲げられている「苫小牧市民会館」という文字、現在の「市民会館」が「市民ホール」となれば重機で壊されてしまうのが運命だと思います。しかしこれは桑原翠邦先生の筆によるものです。桑原先生は現在の天皇陛下が皇太子として東宮におられる時、東宮御進講として、浩宮様や礼宮様に20年に渡って書道を教えていました、つまりお二人の書道の先生であったわけですが、これは人格、識見共に優れているからこそ東宮御進講に選ばれたものと思います。このような経歴の方が書いたものとご担当ではご存知だったでしょうか。

 それでは桑原翠邦先生のような昭和を代表する書家が書かれた題字をどうするのか、残していく考えはないのかお聞きします。

 先ほどの大雑把な分類を苫小牧で当てはめてみれば、調和体の近代詩文は毛利寿海先生や二階堂北翠先生、室蘭の長谷川元市長も号は遅牛といい、反戦の書家と言われていました。現在は太田義久先生や河原啓雲先生、仮名は大門玉泉先生。そして古典派は広田岳洋先生から大澤尚洋先生ですが、大澤先生や東京の吉野大巨先生から「どうにかして市民会館の題字を残したい」と相談がありました。今残す方向で回答がありましたので大変お喜びになると思います。よろしくお願いいたします。
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プロフィール

HN:
桜井忠
年齢:
70
性別:
男性
誕生日:
1954/02/03
職業:
苫小牧市議会議員
趣味:
書道
自己紹介:
大東文化大学経済学部卒
職歴 苫小牧市議(4期)、前苫小牧市長、元代議士秘書
室蘭市出身

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