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「さくら」通信

苫小牧市議会議員桜井忠のブログ

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⑵胆振の由来について

それでは話題を変えて、今年は松浦武四郎が北海道と名付けて150年ですので、テレビなどでもドラマや特集でも取り上げられておりますが、その北海道の命名時に胆振国という地名もつけられましたがその由来について教えていただけたらと思います。(後出)
 今から1360年前、斉明天皇というと中大兄皇子(天智天皇)や天武天皇の母親ですからちょうど大化の改新と時期を同じくした斉明天皇4年に越の国の国主、阿倍比羅夫に蝦夷征討を命じました。齶田(秋田)、渟代(能代)、津軽、渡島と渡り、斉明5年(西暦659年)に胆振鉏の蝦夷20人を集めて饗応し禄を与えました。さらに後方羊蹄(シリベシ)に役所を置き、粛慎までも征服したことが日本書紀に記されています。阿倍比羅夫はニセコの比羅夫山にもその名を残し、後には百済救援のため白村江の戦いにも参戦しています。日本水軍の長のような立場だったのだと思います。さて、松浦武四郎がその胆振鉏はどこかと調査した時に新井白石が胆振とは勇拂(勇払)のことであるとしていた説を取り入れて「それでは山越と沙流の間を胆振としよう」と決めたのです。正直言って胆振鉏が勇払だという考古学的な資料、例えば当時流通を始めた富本銭や和同開珎が勇払から出れば有力な証拠になりますが、それは出ていません。しかし、経緯から言って日本書紀に安倍比羅夫が胆振鉏の蝦夷20人と宴会を開いたことも、新井白石が胆振鉏とは勇払だと言ったことも間違いありません。それで松浦武四郎が名付けた訳ですが、これほど日本の教科書に出て来るスーパーオールスターキャストが揃った事例はないのではないかと思われますが、そのことをきちんと記した看板は勇払の資料館前だとか、苫小牧駅前にでもあればいいのにと思いますが見当たりませんどうなっているのでしょうか。(掲示してない)
 私は子供たちへの教育だけでなく、大人であっても故郷の歴史を知ることは故郷に誇りを持ち、愛郷心につながるものと考えます。また、歴史好きな大人を苫小牧に迎えるツールになると思います。そういう意味でオールスターキャストが揃った話題をそこに由来の場所に知らせる掲示を行うことを是非するべきだと思うのですがいかがでしょうか。(阿倍比羅夫の北征が史実か、胆振鉏も諸説ある)
 阿倍比羅夫の北征が歴史的事実としての裏付けがないとのことですが、このすぐ後日本書紀に天智天皇が漏刻を作ったことが出ております。1972年飛鳥寺のすぐ横から遺跡が発見され、その土地の名前をつけて「水落遺跡」としました。中間発表した時にはしっかりとした基礎がある建物だったため迎賓館があったのではないかと思われていたのですが、その後漆塗りの板や小さな銅の管が発見しそれは日本書紀に書いてある漏刻の後だとわかりました。しかし、その土地の名前に「水落」という名前をつけ、漏刻が無くなった後も1350年間名前が残って来たわけです。私は土地の名前というものはそれだけ大切にしなければなんということが今回の質問のきっかけだったわけですが、それほど日本書紀の記述は先史時代の記述は別としてほとんど事実だったと思っていますし、胆振鉏が虻田だとか色々な説があることは分かっています。しかし、新井白石が勇拂と言いそれで松浦武四郎がつけたわけですからその事実だけを記載することは何ら問題はないと思います。
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プロフィール

HN:
桜井忠
年齢:
70
性別:
男性
誕生日:
1954/02/03
職業:
苫小牧市議会議員
趣味:
書道
自己紹介:
大東文化大学経済学部卒
職歴 苫小牧市議(4期)、前苫小牧市長、元代議士秘書
室蘭市出身

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